ハナさんの「女性の意志(Women's will)」
ハナさんについては過去記事(04年8月)をご参照ください。
うつくしいもの
Something Beautiful
Sheila Provencher, Electronic Iraq, 19 December 2004
http://electroniciraq.net/news/1755.shtml
小さなオフィスはものすごく寒い――ガスストーブもないし,電気もない。「オフィスを整えるための資金を出しましょうといくつもの組織からお話をいただきましたが,お断りしているんです。私たちは独立していなければならない。この意味がおわかりですね」と彼女は言う。
ハナは,「女性の意志(Women's Will)」の設立者である。「女性の意志」はイラクの女性たちの組織で,正義と人権のために仕事をしている。60代で髪は白く青い瞳をし(彼女は笑いながら「私はイラク人には見えないんですよね」と言う),古びた青いウィンドブレーカーと濃い青のパンツを着た彼女は,話す間もひっきりなしに煙草に火をつける。身長は160センチに満たないが(5フィート3インチ),彼女のエネルギーは部屋にいる人々を包みこむ。
この組織の最も新しいプロジェクトについて,ハナは話をする。あらゆる宗教の母親たちを結びつけ,米国や世界中の母親たちとつながり,平和のために尽力するというプロジェクト。「みなが戦争で苦しんでいるのです」と彼女は言う。「ここイラクでは,連合軍が若い男を拘束する場合,その母親も投獄していることになるのです。母親も家族も,投獄された息子とともに苦しみます。米国がイラクに兵士を送る場合,母親もまた送ることになります。苦しむのは家族です。」
ハナはいかなる種類の暴力も看過しない。彼女は組織化された非暴力行動を通じて正義のために尽力している。彼女はイラクのレジスタンスの暴力的手法に賛成しない。しかしレジスタンスのフラストレーションには理解を示す。「これはわかっておかねばならないことですが,ここでは,人々の意識は土地とがっちりとつながっているのです。母なる大地(the motherland)のために戦うことは,私たちの意識の一部なのです。私たちはレジスタンスと話をするように,変化をもたらすために彼らを理解するように努力しなければならない。私の言っていることの意味,おわかりですね。」
また彼女は,予定されている選挙の正当性を問う。「私は貧しい女性です。貧しい人々,貧しい女性や男性の必要とするものの側に私はいます。しかし彼らの利害を代表する人は誰もいません。この選挙は企業のための選挙です。人々のための選挙ではない。」
「私たちは世界中でともに仕事をしなければなりません。私たちのハートはひとつです。私は9月11月のことを忘れたことはありません。あなたがた(=アメリカ人)のご家族のことを思い,ここにいる私たちのハートは痛みます。しかし,それを更なる暴力のための口実とさせることはしてはならない。」
彼女は,理解と平和のためのデモやティーチ・イン,異文化プログラムのことを話す。彼女のグループは,人道活動家のマーガレット・ハッサンの解放を求めてヴィジルを行なったとき,同時に米軍に拘束されたイラク人女性全員の解放も求めた。こんにちのイラクの危険な空気のなか,彼女の考えは勇敢なものである。命さえ危なくなるかもしれないのだ。しかし「私たちには何も隠すものなどありません。恐れることなど何もありません」。
オフィスの片隅の小さなテーブルに,さまざまな形と大きさの瓶が20本並べられている。多彩な色を塗られたそれらの瓶は,きらきらと輝き,ところどころ金色に光っている。「ある女性のアーティストが,アメリカ人が棄てたアルコール類の瓶を集めて彩色したものです」とハナは言う。
「そのアーティストは,醜いものを集め,それを美しくしました。それが,私たちがやらねばならないことなのです。」
投稿者:いけだ






